教育課程特例校としての取組
今年度は、学校裁量の幅を拡大させ、教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成や探究的な学習の充実に資するより効果的な教育を実施するため、令和6年度より「教育課程特例校(文部科学省)」の指定を受けました。
また、これまで通り印西市教育委員会の「情報教育」の指定を受け、研究を進めていきます。
また、これまで通り印西市教育委員会の「情報教育」の指定を受け、研究を進めていきます。
教科横断的な視点から授業時数を見直し、全学年において英語学習に取り組みます。(1,2年生は「外国語活動」、3~6年生は「英語科」)また、全学年で「情報探求」を行います。情報活用能力を基盤として、自ら問いや課題を立て、情報収集や分析・意見交換などを行う学習活動に取り組み、子どもたちの思考力・判断力・表現力を育みます。
「情報探求」は以下のような視点で学習活動に取り組みます。
〇自分たちにできる市民活動(地域社会に自主的に参画する学習)
〇データ分析(算数における統計処理を発展させた学習)
〇情報デザイン(デザイン思考で課題解決を図る学習)
〇コンピュータとネットワーク(クラウドやデータセンターの働き学ぶ学習)
〇プログラミング(プログラミング的思考を活用して問題発見・解決をする学習)
〇デジタルシティズンシップ(インターネット環境下での振る舞いを考え・判断し、責任を持ち、デジタル技術を用いて市民社会に参加する学習)
これらの取組においては、印西市立教育委員会との連携のみならず、ユニセフ・JICAや各教育機関など、またGoogle、AEONなどの地域関連企業、シビックテック活動をしている団体等との相互連携をしながら子供たちの資質・能力を高めるためよりよい授業を展開していきます。
何卒御理解の上、御協力をお願いいたします。
<教育課程特例校制度について>
・授業時数特例校制度とは、義務教育段階において、学校または地域の実態に照らし、より効果的な教育を実践するための「特別の教育課程を編成する」ことを認める制度です。
令和5年4月の時点で国内1801校(千葉県内は200校)が特例校として指定されています。
<参考>
教育課程特例校制度
令和6年度 特別の教育課程に基づく教育の実施状況
<令和6年度 特別の教育課程に基づく教育の実施状況>
1 教職員アンケートの結果
「あなたは、英語科の授業を工夫し、児童のコミュニケーション能力向上を目指して取り組んでいますか。」
そう思う11.8%
どちらかといえばそう思う47.1%
どちらかといえばそう思わない 5.9%
そう思わない 0%
わからない35.3%
「あなたは、外国語指導助手(ALT)や英語教育コーディネーターが英語科の授業で効果的に活用できていると思いますか。」
そう思う29.4%
どちらかといえばそう思う47.1%
どちらかといえばそう思わない 0%
そう思わない 0%
わからない23.5%
「あなたは、英語科の授業で、児童が英語を聞いたり、話したりすることに興味を持って、取り組めるよう指導を工夫・改善していますか。」
そう思う11.8%
どちらかといえばそう思う58.8%
どちらかといえばそう思わない 0%
そう思わない 0%
わからない29.4%
「あなたは、英語科の授業を通して、児童の英語の力が伸びたと思いますか。」
そう思う23.5%
どちらかといえばそう思う41.2%
どちらかといえばそう思わない 0%
そう思わない 0%
わからない35.3%
教職員の回答から、どの問いに対しても、「わからない」という回答が多かった。学習頻度は多くなったが、指導の成果が実感できていない状況がある。
2 保護者・児童のアンケートの結果
<保護者の結果>
「お子様は、楽しく英語科の授業を受けていると思いますか。」
そう思う41.2%
どちらかといえばそう思う39.7%
どちらかといえばそう思わない 5.5%
そう思わない 2.0%
わからない11.6%
「外国語指導助手(ALT)や英語教育コーディネーターは、英語科の授業でお子様の英語力向上に役立っていると思いますか。」
そう思う26.4%
どちらかといえばそう思う40.8%
どちらかといえばそう思わない 7.0%
そう思わない 2.5%
わからない23.4%
「お子様は、英語科の授業を通して、英語を聞いたり話したりすることに興味関心を持っていると思いますか。」
そう思う27.1%
どちらかといえばそう思う40.7%
どちらかといえばそう思わない15.6%
そう思わない 8.5%
わからない 8.0%
「英語科の授業を通して、お子様の英語の力が伸びたと思いますか。」
そう思う10.9%
どちらかといえばそう思う35.8%
どちらかといえばそう思わない14.9%
そう思わない14.4%
わからない23.9%
英語科として、熱心に取り組んでいることは、認知しているが、それが成果となって現れているかと言えば、実感としては感じていないという結果となった。
<児童の結果>
「あなたは、英語科(えいごか)の授業(じゅぎょう)が楽(たの)しいですか。」
そう思う57.0%
どちらかといえばそう思う26.7%
どちらかといえばそう思わない 9.0%
そう思わない 4.5%
わからない 2.7%
「あなたは、ALTや英語教育コーディネーターと一緒(いっしょ)に学ぶ(まなぶ)ことは楽(たの)しいですか。」
そう思う71.9%
どちらかといえばそう思う18.6%
どちらかといえばそう思わない 4.5%
そう思わない 2.3%
わからない 2.7%
「あなたは、英語(えいご)を聞(き)いたり、話(はな)したりすることは好(す)きですか。」
そう思う47.1%
どちらかといえばそう思う29.0%
どちらかといえばそう思わない11.3%
そう思わない 8.1%
わからない 4.5%
あなたは、英語科(えいごか)の授業(じゅぎょう)を通(とお)して、英語(えいご)の力(ちから)が伸(の)びたと思(おも)いますか。
そう思う54.5%
どちらかといえばそう思う27.3%
どちらかといえばそう思わない 4.5%
そう思わない 4.5%
わからない 9.1%
児童の回答に関して言えば、英語の取り組みに対して、非常に興味や関心が高く、学習意欲も高いことがわかる。児童が一番自身の成長を感じており、指導者や保護者が取り組みの成果を見とれる、判断できる方法や活動などが必要になってくるだろう。
3 ICT活用推進「いんざい情報探究科」の取り組みについて
・デジタルシティズンシップ
ICT機器を学習のツールとして、正しく使うための指導を継続的に行った。インターネット上における良きデジタル市民としてふるまうことの重要性を知り、自他を守るために留意すべきことやソーシャルネットワークの利用時の留意点、ICT活用の基礎としての考え方を定着させる取り組みを行っている。
・低学年からの活用
学習の中で、ICT機器を活用する機会を多くとっている。低学年だから使わないのではなく、ロイロノートを用いた学習カードの作成、写真や動画の取り込み等積極的に活用し、操作スキルの向上に努めている。
・4年プログラミング教育「ロボッチャ大会」への参加
パラスポーツの「ボッチャ」をロボットのプログラミングで行う「ロボッチャ」の取り組みを行っている。単純にプログラムを組むだけでなく、投球データを分析してプログラムを修正したり、チームとしての作戦をたて、ロボットの動作を確認して改良を加えたりと、友達とのコミュニケーションの中で、技術を高め合う取り組みを行っている。
・5年エシカル消費運動
エシカル消費を推進する目的のもと、情報収集と探求活用の活動を行っている。デザイン思考を取り入れ、対象者(ペルソナ)に対し、課題を見つけたのち、最も効果的に消費を促せる方法を試行錯誤し、発表(プレゼンテーション)していく活動を行った。ショッピングセンターの協力を得て、一般のお客さんにエシカル消費を広める活動を行っている。
・6年FLL(ファーストレゴリーグ)への取り組み
毎年設定された大会のテーマに沿った、情報収集や探究活動を行い、プレゼンテーションやロボット競技でのチームワークを競い合う、「ファーストレゴリーグ」への参加を目標にした活動に取り組んでいる。ロボット操作や大会のテーマに合わせた専門知識を持ったゲストや講師を招き、得た情報を整理し、まとめて、発信する活動に意欲的に取り組んでいる。
いんざい情報探究科では、教科横断的な視点で、年間計画を作成し、取り組んできた。ICTを活用しながら各教科で身につけた力を元にした活動を行い、児童の情報活用能力育成を図った。プログラミングなど児童の取り組みは、児童の意欲も高い。
現在は指導者の知識・技能の向上のための研修を組織的・計画的に実施していくことが課題である。
今後は定量的な評価指標を採り入れ、活動の有用性についてさらに分析をしていきたい。
情報教育研究計画
新学習指導要領では、問題発見・解決能力や情報活用能力を,学習の基盤となる資質・能力とし,教科横断的に育成するよう位置づけています。また、本校では、学校経営の重点目標を「社会とつながる情報教育×情操教育×市民性教育」とし、学習と生活を切り離すことなく、問題発見・解決能力や情報活用能力等の資質・能力を高めていくこと、人に対する尊敬や思いやり等の情操面や市民性・社会性などの力を含めて総合的に情報活用能力等の資質・能力を高めていくことを大切にしながら教育活動を展開しているところです。
そこで,研究の重点を「情報を論理的に活用し、問題発見・解決できる子供たちの資質・能力の育成」とし、オーセンティックな学習となるような単元・授業のデザインを通して、児童の資質・能力を教科横断的にバランスよく育んでいきたいと考えています。
<研究計画>
1,研究推進委員会にて,研究の方向性の確認をする。また,研究の方向性等について講師の指導を受け,それを踏まえて修正をし,全体会での共通理解を図ります。
2,研究推進委員会と学力向上委員会,情報部会との円滑な組織運営のもとで,実態調査,情報活用に関する領域設定,情報活用能力指導体系表を作成,カリキュラム編成,授業研究等に関わる作業を実施します。
3,7月,11月,に校内授業研修会を実施し,仮説検証を行い,評価改善を行います
4,教科横断的な視点でカリキュラム編成を行うとともに,学力向上委員会や若年層研修等を活用し,指導力の向上に努めます。
<研究の概要>
主題に迫る手立てとして,2つの研究仮説を立てて検証していきます。
【研究仮説1】
具体的な文脈や状況を豊かに含みこんだ中で,情報を捉えることのできる手立てを工夫すれば,問題意識を持ち,見通しをもって課題解決に取り組むことができるであろう。
○単元全体を貫く,オーセンティックな場面設定や振り返りの工夫。
○情報を捉えて意識化・問題化するための教材や素材,発問の構成の工夫
○問題発見や課題解決の見通しにつながる情報の活用方法
○導入時のオリエンテーションの工夫。
【研究仮説2】
目的に応じた「情報の整理・分析」の過程の工夫や,協働的な場の工夫をすることにより,情報の見方・考え方を働かせながら思考することができるであろう。
○情報の比較・関連付け等を活性化する問いの構成や資料の加工,提示の工夫。
○考えるための技法、日本語の論理などの習得に向けた手立て
○話し合い活動の進め方の工夫。 ○統計やデータの処理・分析の基本の習得
○情報の処理や共有における効果的なICT活用。
<予想される成果>
<予想される成果>
1,身近な文脈での学びを通して,課題意識や見通しを持って問題解決をすることができるようになるだろう。
2,多様なツールやスキルの活用をして,目的に応じた情報の整理や分析をすることを通して,情報の見方・考え方を働かせ多角的・多面的に思考することができるであろう。